銀行間の資金移動にかかる手数料を無料にするために、わざわざ銀行ATMで現金を引き落とし、入金をしていませんか?
私も以前まで、「銀行ATMで現金を引き出し、また違う銀行ATMで現金を入金」をして、なるべく送金・出金手数料を掛けないようにしていました。しかし、この方法は、時間や手間がかかってしまいます。
そこで、今回オススメするのは、スマートフォンさえ持っていれば、場所を選ばずに、いつでも銀行間の送金ができちゃう、送金アプリ「エアウォレット」「ことら送金」「pring」の3つです。
これらの送金アプリは、送金手数料が無料(一部回数制限あり)となり、安心してご利用いただけます。
本記事では、銀行間の送金を手数料無料にするための送金アプリ「エアウォレット」「ことら送金」「pring」について、ご紹介していきます。
1.「エアウォレット」
「エアウォレット」とは、株式会社リクルートと、株式会社三菱UFJ銀行が共同出資する子会社「リクルートMUFGビジネス」が運営する送金アプリです。
「エアウォレット」の電子決済ブランド「COIN+」を使って、店頭で支払いができるほか、送金・チャージ・出金すべてが手数料無料となります。(1日上限30万円、回数制限なし)
「エアウォレット」の個人の銀行口座間の資金移動の仕組み
「エアウォレット」では、自身の別の口座にお金を移動させる場合、電子決済ブランド「COIN+」を介して、A銀行からB銀行に移動することになります。
そのため、一旦A銀行から「COIN+」にチャージをして、B銀行に出金することになります。
「エアウォレット」のチャージ・送金・出金の上限金額
「エアウォレット」は、チャージ、送金、出金のすべてが手数料無料となり、その上限金額は以下の通りです。
上限 | 下限 | |
「COIN+」残高 | 30万円 | – |
「COIN+」支払い | 30万円/日 | – |
「COIN+」へのチャージ(送金) | 30万円/日 | 1円/1回 |
異なるアカウント間の送金 | 30万円/日 | 1円/1回 |
金融機関口座への出金 | 30万円/日 | 1円/1回 |
上限金額が1日30万円で、送金、出金のすべてが手数料無料なのは、本当に嬉しいですね。
「エアウォレット」の提携銀行
「エアウォレット」は、以下表の通り、ゆうちょ銀行や、メガバンク、楽天銀行などのネット銀行と提携が可能です。
大手銀行 | 三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行 |
ネット銀行 | 楽天銀行、住信SBIネット銀行、PayPay銀行 |
地方銀行 | 足利銀行、阿波銀行、愛媛銀行 、大分銀行、関西みらい銀行、紀陽銀行、京都銀行、熊本銀行、群馬銀行、埼玉りそな銀行、滋賀銀行、四国銀行、七十七銀行、十八親和銀行、十六銀行、常陽銀行、千葉銀行、鳥取銀行、八十二銀行、百五銀行、百十四銀行、広島銀行、福岡銀行、北洋銀行、北海道銀行、宮崎銀行、武蔵野銀行、横浜銀行、琉球銀行 |
→「エアウォレット」の安全性、手数料が無料となる理由については、こちらの記事をご覧ください。
→「エアウォレット」のダウンロード~口座登録・本人確認の方法は、こちらの記事をご覧ください。
2.「ことら送金」
「ことら送金」は、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行の都市銀行5行が共同出資して設立した「株式会社ことら」が運営会社です。
「ことら送金」 1回10万円を上限金額として、別の口座への出金や、家族や友人への送金が可能となります。
なお、「ことら送金」には、専用アプリが存在せず、「ことら送金」に対応するアプリ(J-Coin Pay、BankPayなど)を利用することになります。(詳細はこちら)
そのため、提携可能銀行は、ご利用アプリによって異なります。
また、送金手数料は、金融機関が決める仕組みとなっており、2024年4月17日現在では、すべて無料で利用することができます。
→「ことら送金」についてもっと知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
3.「pring(プリン)」
「pring(プリン)」は、日本のITベンチャー企業「株式会社pring」が運営しています。
この株式会社pringは、2021年7月に、米Google(グーグル)によって買収され、Google傘下に入った会社になります。
「pring」は、「お金を送る」「お金をもらう」「店で支払う」が手数料無料(回数制限・上限あり)で利用できる送金アプリになります。
「pring」の最大の魅力は、「セブン銀行ATMからの現金入金」「セブン銀行ATMでの現金出金」ができるところ。入金は無料で、出金は月1回までであれば、手数料無料(2回目以降は、220円)となり、金額上限はいずれも1日10万円までとなります。
「pring」の個人の銀行口座間の資金移動の仕組み
「pring」では、自身の口座間の資金移動をする場合、一旦A銀行からpringにチャージをして、B銀行に送金することになります。
1日50万円(三菱UFJ銀行は1回あたり3万円)まで無料(月2回目以降は、220円)で実施できます。
「pring」の手数料・上限金額
「pring」は、手数料がすべて無料になるわけではなく、手数料、上限金額は以下の通りです。
手数料 | 上限金額 | |
入金(チャージ) | ■三菱UFJ銀行・楽天銀行・スルガ銀行:月に3回まで無料(4回目以降は220円) ■その他金融機関:無料 | 1日上限50万円 (三菱UFJ銀行は1回あたり3万円) |
セブン銀行ATMでの現金入金 | 無料 | 1日上限10万円 |
セブン銀行ATMの現金出金 | 月に1回まで無料 月に2回目以降は、220円 | 1日上限10万円 |
登録口座への出金 | 月に1回まで無料 月に2回目以降は、220円 | 1日上限50万円 ※三菱UFJ銀行は1回あたり3万円 |
送金 | 無料 | 1日上限50万円 |
店舗での決済 | 無料 | 1回あたり100万円 |
上限金額は高めの設定ですが、月1回までしか出金手数料が無料になりません。
利用する際には、計画的にまとめて使用した方がよさそうですね。
「pring」の提携銀行
「pring」の提携可能銀行は、以下の通りです。
メガバンクはもちろん、楽天銀行、PayPay銀行、イオン銀行などのネット銀行や地方銀行が充実しています。
三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、ソニー銀行、住信SBIネット銀行、楽天銀行、PayPay銀行、愛知銀行、auじぶん銀行、イオン銀行、横浜銀行、池田泉州銀行、伊予銀行、福岡銀行、西日本シティ銀行、大分銀行、大垣共立銀行、青森銀行、阿波銀行、紀陽銀行、京都銀行、SBJ銀行、愛媛銀行、群馬銀行、京葉銀行、きら星銀行、北九州銀行、七十七銀行、清水銀行、滋賀銀行、熊本銀行、常陽銀行、スルガ銀行、十八親和銀行、四国銀行、筑波銀行、中京銀行、仙台銀行、十六銀行、栃木銀行、鳥取銀行、中国銀行、筑邦銀行、肥後銀行、百五銀行、長野銀行、東邦銀行、福島銀行、北洋銀行、百十四銀行、八十二銀行、みちのく銀行、宮崎銀行、北陸銀行、広島銀行、山形銀行、山口銀行、武蔵野銀行、北海道銀行、山梨中央銀行、もみじ銀行、琉球銀行
→「pring」についてもっと知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
4.「エアウォレット」「ことら送金」「pring(プリン)」を比較
「エアウォレット」「ことら送金」「pring」について、以下の通り比較しました。
エアウォレット | ことら送金 | pring | |
運営会社 | リクルートMUFGビジネス | 株式会社ことら | 株式会社pring |
株主 | 株式会社リクルート、株式会社三菱UFJ銀行 | 株式会社みずほ銀行 株式会社三菱UFJ銀行 株式会社三井住友銀行 株式会社りそな銀行 株式会社埼玉りそな銀行 | |
銀行への出金手数料 | 無料 | 無料(2024-4/17時点) | 無料(月1回まで) |
コード決済可否 | 可 決済ブランド「COIN+」 | 利用アプリにより異なる | 可 決済ブランド「pring」 |
上限金額 | 1日30万円 | 1日10万円 (利用アプリにより変動あり) | 1日50万円 (三菱UFJは、1回あたり3万円) |
連携可能な銀行 | 三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行、PayPay銀行他 | 利用アプリにより異なる (詳細はこちら) | 三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行、PayPay銀行、イオン銀行など |
専用アプリ | あり | なし | あり |
アプリのダウンロード | https://airwallet.jp/ | J-Coin Pay:https://j-coin.jp/ Bankpay:https://jeppo.jp/bankpay/ | https://www.pring.jp/pring |
いずれのアプリも、大手会社や銀行の子会社が運営しているため安心してご利用いただくことが可能です。
上限金額は、「pring」が高めの設定になっていますが、回数制限が設けられているため、頻繁に銀行への出金をご希望の方は、「エアウォレット」または「ことら送金」を利用された方が良いでしょう。
5.さいごに
いかがでしたでしょうか。
今回ご紹介した「エアウォレット」「ことら送金」「pring(プリン)」では、ご自身の銀行間の資金移動を、手数料無料(一部回数制限あり)で利用することができる送金アプリです。
いずれのアプリも、大手企業や銀行の子会社が運営しており、破産リスクや、セキュリティ対策にも十分期待できるので、安心してご利用いただけます。
しかし、サービス利用には、本人確認が必要となりすぐに使えるわけではありません。最短即日からご利用できますが、1週間程度の時間を要す場合もありますので、あらかじめダウンロードに加え、アカウント登録をするようにしておきましょう。
以上